経絡治療とは、エネルギーや血液の通り道である経絡や経穴(ツボ)に鍼灸で刺激を与え、経穴と経絡を通してつながっている臓腑の不調を改善させる東洋医学の治療体系のひとつです。
施術に用いるツボは、五行色体表と呼ばれる4000年以上前から存在する東洋医学の理論に基づき選定します。
五行色体表とは五臓(肝・心・肺・脾・腎)などが明示され、その人がどういった体質かを見極めるために使用する表です。
当店の診断は五行色体表のほか、脈(脈診)やお腹(腹診)、舌(舌診)なども診て総合的に判断します。
これは、身体はすべてひとつなぎでつながっていて、相互に関連し合いながら健康を維持しているという東洋医学の考えがあるからです。
当店の患者さまの中でも、例えば肩こりで来店された方で肩だけが痛いという方にお会いしたことがありません。
例えば、肩こりがつらい場合
その症状以外にも、
- 夜中に目が覚めやすい
- 胃腸の調子が悪い
- 手・足がものすごく冷えている
- 鼻炎や花粉症がある
- 腰痛や生理痛を抱えている
などの症状がありませんか?
これらは肩こりだからといって、肩だけを治療していては治ることはありません。
しかし、東洋医学なら肩の不調に関連する臓腑のツボに経絡治療を行うため、その他の不調も合わせて改善することができます。
東洋医学は木を見て森を治す医学です。
痛みがある所だけを診るのではなく、身体全体にでている症状を治すことで根本的に体質改善をしていきます。
経絡治療には本治法と標治法という2つの施術法があります。
標治法は症状に合わせて患部の愁訴を除く、もしくは緩解する施術法のことを指します。
一方、本治法は証に従って鍼で気を補うか抜くかの調整を行い、体内を巡る12経路の気の滞りを正して経路の歪みを是正する治療法です。
こう書くと難しく思われてしまうかもしれませんが、
簡単にいうと標治法は「対症療法」で本治法は「不調の根本となる原因を取り除く施術」を指します。
経絡治療はこの2つの施術法により、身体の機能を底上げしながら辛い症状を改善させることのできる鍼灸施術の神髄なのです。
鍼やお灸というと、痛かったり熱かったりと苦痛を伴うイメージを持たれている方が多くいらっしゃいます。しかし当店の鍼灸は「痛くない」「熱くない」施術を実現しています。
気は本来、身体の表面や皮膚下の極浅いところに流れているため、刺激を与える際は皮膚に触れる程度で十分経絡治療の効果を得ることができるのです。
そのため、当店は細く短い鍼とほんのりとした温かさが心地よいお灸を使用しています。
当院では身体になじみやすい高価な金と銀の鍼を使っているのも特徴です。
また、お灸は国産の最高級のもぐさを使用し、一つひとつ丁寧に手でひねって作っています。身体に優しく低刺激な施術のため、小さなお子さまやご年配の方でも心配ありません。
当店の鍼灸は全身を縦横無尽にめぐっている経絡と体表部の接点であるツボを用いて施術を行うため、
- 肩こり
- 腰痛
- ひざ痛
- 片頭痛
- 逆流性食道炎
- 慢性胃炎
- 不妊症
- 不眠症
- うつ病
といった広範囲にわたる症状への施術が可能です。
鍼やお灸の刺激により内臓の働きを活性化させて症状を改善へ導いていくため、肩こりや寝違えなどで来店された方の肩へ、鍼を一本も打たずに施術することもできます。
むしろ、痛みのある部位に打たないほうが良くなる場合もあるのです。なので、痛みがある場所への刺激が不安な方も安心して施術を受けることができます。
経絡治療がもっとも得意としているのは「体質改善」を目標とした施術です。
表面上の不調ではなく、身体の内側を整えて体質を改善することが、根本的な原因を取り除くことにつながります。
体質改善は一朝一夕でできるほど簡単なものではありませんが、施術を続ければ去年と今年の体調を比べて改善を実感いただけると思います。
長引く身体の不調にお悩みの方や、身体の冷えが原因でさまざまな疾患になりやすい方は身体の機能を向上させ、不調の根本へアプローチできる経絡治療がおすすめです。